2010年2月13日土曜日

歩きながら歴史を考える

昨日は東京国立近代美術館で開催中の
William Kentridge ウィリアム・ケントリッジ
歩きながら歴史を考える
そしてドローインは動き始めた…

を見てきました。
南アフリカ出身のアーティスト。
木炭とパステル(主に青の色が印象的)を使ってのドローイングが少しずつ手を加えられていく。
それを記録しながらできるアニメーション。

はじめてウィリアムケントリッジのアニメーションをみたのは、
学生時代にNYに旅で行っていたとき、タイムズスクエアあたりのどっかの画面で流れていたという記憶がある。
ちょうど9.11のあった時に私はNYに偶然にもいて。そこでケントリッジの作品をはじめて目にした。
はっきり覚えていないのだけれど、
大きな建物とか、そんな物が一瞬にしてなくなってしまうような。木炭の粉になってしまうとか、水になってしまうとかそんな印象のアニメーションだった。
ケントリッジはもちろん、NYで9.11が起きることなんて知らずにその作品をつくっているわけなんだけど。予感をしていたかのようにみえた。
私は目の前で起きた大きな出来事とあまりにも似ていてぞくっとした記憶がある。

そんなこともあり、ぜひ彼の作品をまとめてみたい。と思い行って来た。

水であふれてしまう場面や建物がこわれてなくなってしまう場面、
がどんな作品にも多く出て来ていた。

力強くて、泥臭い。
たくさんのいろいろな悲しくて血なまぐさい歴史があって、その上で今がある。
なんとなく今、のほほんと暮らしている私は、
そんな沢山の過去の上に生きている。
そんなことを、強く考えさせられる作品が多かった。
私たちの周りをとりまくいろいろなこと、それらの危うさのようなことも感じた。

会期は明日14日まで。
映像作品がほとんどなので、時間に余裕をもって行く事をオススメします。
平日に行ったのに会期終了直前だったからか、けっこう人多くてびっくりしました。
だけど、おすすめです。

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